中小企業診断士の第1次試験は、経済産業大臣が指定した試験機関である一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会が実施する国家試験です。第1次試験に合格すると、第2次試験(筆記)を受けられます。
受験資格
年齢・学歴などの制限はなく、誰でも受験できます。
試験の形式と科目
試験はマークシート方式の多肢選択式で、2日間で7科目を受験し、各科目とも100点満点です。時間割は次のとおりです。
| 日程 | 科目 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 1日目 | 経済学・経済政策 | 60分 |
| 1日目 | 財務・会計 | 60分 |
| 1日目 | 企業経営理論 | 90分 |
| 1日目 | 運営管理(オペレーション・マネジメント) | 90分 |
| 2日目 | 経営法務 | 60分 |
| 2日目 | 経営情報システム | 60分 |
| 2日目 | 中小企業経営・中小企業政策 | 90分 |
試験地区は札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・松山・福岡・那覇の10地区です。
合格基準
- 第1次試験の合格: 総点数の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がないことを基準に、試験委員会が相当と認めた得点比率で判定します。7科目すべてを受験する場合は700点満点です。
- 科目合格: 総合で合格に届かなくても、満点の60%を基準に試験委員会が相当と認めた得点比率に達した科目は、その科目だけ合格になります。
1科目でも欠席すると、その年度に第1次試験に合格することはできません。受験した科目ごとの科目合格の判定は行われます。
科目合格と科目免除
科目合格した科目は、翌年度と翌々年度の第1次試験で、申請すれば受験が免除されます。3年間で7科目すべてに合格すれば、第1次試験合格です。免除された科目は合否判定の対象から外れ、残りの受験科目の合計点で基準を満たすかが判定されます。免除を受けるには、受験申込みのときに申請が必要です。申請しなかった科目は受験できますが、その年は免除になりません。第1次試験に合格すると、それまでの科目合格による免除は申請できなくなります。
ほかの資格による免除もあります。たとえば公認会計士・税理士なら「財務・会計」、弁護士・司法試験合格者なら「経営法務」、応用情報技術者などの情報処理技術者試験の合格者なら「経営情報システム」が免除の対象です。対象の資格と証明書類は試験案内で確かめてください。
第1次試験合格の有効期間は2年で、合格した年度とその翌年度に第2次試験を受験できます。
実施時期と申込み
第1次試験は例年8月上旬の土曜・日曜に行われ、合格発表は9月上旬です。申込みは例年4月下旬から5月下旬に、インターネットだけで受け付けています。受験手数料は令和8年度から17,200円(非課税)で、科目免除の有無にかかわらず同額です。別にオンライン決済の事務手数料がかかります。日程は毎年変わるので、協会連合会の試験案内を確認してください。
令和8年度からは第2次試験の口述試験が廃止され、受験手数料も改定されました。古い書籍の情報には注意してください。
合格率
協会連合会の統計資料によると、令和8年度の第1次試験は、欠席科目のない受験者17,829人のうち4,099人が合格し、合格率は23.0%でした。
このアプリでの学び方
- 分野別の演習: 7科目をそのまま7分野に分け、1回10問ずつ解けます。科目合格を狙う年は、受ける科目だけを集中して回せます。
- 模擬試験: 各科目から決まった数ずつ計70問を出題し、正答率60%以上、かつ各科目40%以上で合格としています。
- 解説記事: 試験の全体像は「1次試験の科目構成と合格戦略」、複数年で受ける計画は「科目合格制度を使った複数年計画」、合格率の推移は「難易度と合格率」で詳しく解説しています。