1次試験は「7科目・2日間・マークシート」
中小企業診断士の第1次試験は毎年8月上旬の土日2日間で行われ、7科目すべてがマークシート(多肢選択)方式です。 各科目100点満点で、試験時間は60分の科目と90分の科目があります。
| 日程 | 科目 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 1日目午前 | 経済学・経済政策 | 60分 |
| 1日目午前 | 財務・会計 | 60分 |
| 1日目午後 | 企業経営理論 | 90分 |
| 1日目午後 | 運営管理(オペレーション・マネジメント) | 90分 |
| 2日目午前 | 経営法務 | 60分 |
| 2日目午前 | 経営情報システム | 60分 |
| 2日目午後 | 中小企業経営・中小企業政策 | 90分 |
合格基準は「総点60%」と「科目40%」の二段構え
合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満がないことです。 つまり700点満点なら420点以上が必要で、さらにどの科目も40点を割ってはいけません。
この「40点の足切り」が戦略の中心になります。得意科目で80点を取っても、苦手科目が39点なら不合格です。 逆に言えば、全科目で60点前後を確保する「平均点型」の学習が最も合格に近い設計です。
科目合格制度で複数年計画が立てられる
科目ごとに60%以上を取ると「科目合格」となり、翌年度・翌々年度の2年間はその科目の受験を免除できます。 働きながら学習する受験者の多くはこの制度を使い、たとえば
- 1年目: 暗記科目(法務・情報・中小)+運営管理を仕上げて科目合格
- 2年目: 理解科目(経済・財務・企業経営理論)に集中して総合合格
のような2年計画を組みます。ただし免除申請した科目は総点の計算から外れるため、残り科目だけで60%を確保する必要がある点に注意してください。
科目ごとの性格と優先順位
| 科目 | 性格 | 攻め方 |
|---|---|---|
| 経済学・経済政策 | 理解型・グラフ | IS-LM・AD-AS・余剰分析のグラフを自分で描けるまで反復 |
| 財務・会計 | 計算型 | 経営分析・CVP・NPVの計算を毎日1問。2次試験にも直結 |
| 企業経営理論 | 読解型 | 戦略論・組織論・マーケティングの理論名と提唱者をセットで暗記 |
| 運営管理 | 計算+暗記 | 生産管理の用語と店舗・販売の法規。EOQ・PERTは得点源 |
| 経営法務 | 暗記型 | 会社法の機関設計と知財4法の比較表を作る |
| 経営情報システム | 暗記型 | IT用語は横断的に。稼働率・EVMの計算は確実に |
| 中小企業経営・政策 | 暗記型 | 中小企業基本法の定義と各支援制度、白書の傾向 |
2次試験との関連が深い財務・会計、企業経営理論、運営管理は「1次で終わらない科目」なので、 暗記で乗り切らず理解を伴った学習を心がけると後で楽になります。
独学の標準スケジュール(1年計画・1日2時間)
- 9〜12月: 理解科目(経済・財務・企業経営理論)のテキスト1周+基本問題
- 1〜3月: 運営管理・経営法務・情報システムのテキスト1周
- 4〜5月: 中小企業経営・政策(最新の中小企業白書と施策に合わせる。早く始めすぎると情報が古くなる)
- 6〜7月: 全科目の過去問演習(年度別に通し)と苦手分野の潰し込み
- 直前2週間: 模試形式で時間配分の練習。足切り科目を作らないことを最優先に
このアプリでは科目別演習に加え、各科目5問×7科目の模試で「総点60%・科目40%」の合否判定を体験できます。 足切りになりやすい科目を早期に見つけ、平均点型の得点構成を作りましょう。